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それを知ったローゼンは、夜。雪華綺晶・薔薇水晶の自宅に来た。 薔薇水晶「『どうしたんだろ・・・・・・急に来て、「雪華綺晶くんに会わせてくれ!」って・・・・・・それに、眼差しが真剣だし・・・・・・』」 ローゼン「雪華綺晶くん・・・・・・この話は、校長のお願いではなく。一人の男としての、お願いだ。単刀直入で言います・・・・・・・君の妹さん・・・・・薔薇水晶さんを僕にください!」 薔薇水晶「!」 雪華綺晶「!」 ローゼン「確かに・・・・・僕は、学園でやっている事は、貴女にだって分かっています・・・・・・けど、僕は薔薇水晶くんの事を誰よりも大事に思っています。それに男として、自分のやった事に責任を取らないといけないんだー!!」 雪華綺晶「・・・・・・・・ローゼン校長」 ローゼン「はい!」 雪華綺晶「貴様のようなゲス野郎に、私の愛する妹を渡してたまるかぁぁぁぁーーーーーー!!!」(銃を抜く) (黒発動)黒水晶「オイ、クソ姉貴。私達の間に邪魔するなぁ!それと、遺言はそれだけか!?今日こそ殺る!!」 雪華綺晶「ふん!薔薇水晶は渡さないが、貴様の方は要らん!!貴様が逝けーーーー!!」 黒水晶「安心しろ!墓場送りは、あんた一人だけだ!」 最も危険な、姉妹喧嘩が始まった・・・・・・・・タンスは飛び、お皿やナイフ、包丁は飛ぶ・・・・・・・時には、銃の撃ち合いに・・・・・・ ローゼン「ちょ・・・・・・ダメだよ!薔薇ちゃん!!激しい運動は控えて。妊婦さんはもっと自分の身を大切にしないと!」 黒水晶「止めるなぁ!・・・・・・・・えっ?(元に戻る)」 薔薇水晶「・・・・・・妊婦さんって、誰のこと・・・・・・?」 雪華綺晶「私か?」 黒水晶「黙れ!クソ姉貴」 (戻る)薔薇水晶「えっと・・・・・・・もしかして、と言うか・・・・・・この状況だとやっぱり私の事?」 ローゼン「そうだよ・・・・・薔薇ちゃん、妊娠してるんでしょう? 気付かなかった僕も迂闊だったけど・・・・・・・・(ゴム付けていたけど・・・・・)」 薔薇水晶「・・・・・・あのぅ。私、妊娠なんかしてないよ」 ローゼン「えっ!? だって、この前、デートの途中で吐き気を催したり…」 薔薇水晶「前の日の夜に黒水晶が、お姉ちゃんと銀ちゃんと一緒に、飲み会を始めて、それで、飲みすぎちゃった・・・・・・・」 ローゼン「酸っぱいものを多く食べるようになったり…」 雪華綺晶「この子、昔から酸っぱい物が好きだよ。梅干とか、すっ○むーちょとか。最近、またハマっているし~」 ローゼン「体重や体型を今まで以上に気にするようになったり…」 (黒発動)黒水晶「恋するオトメなら当然だろ」 雪華綺晶「ふっ。デートの前日に「ビール5本・日本酒3本」飲む奴がオトメか。時代は変わったな・・・・・・最も、貴様の場合。オトメじゃないけどな」 黒水晶「黙れ、クソ姉貴!それを勧めたの、てめぇーだろ」 ローゼン「『たま○くらぶ』とか『ひ○こくらぶ』とか読むようになったり…」 (戻る)薔薇水晶「う・・・・・ん。まあ……。私も、いつか赤ちゃんは欲しいし・・・・・・子供が出来た時の参考に・・・・・・・」 雪華綺晶「顔が赤いぞ。薔薇すぃー」 黒水晶「うっさい!」 ローゼン「じゃあ、僕の勘違いだったのね・・・・・ちょっと残念」 薔薇水晶「・・・・・・『残念』なの?」 ローゼン「ええ。僕も薔薇ちゃんとの子供、欲しかったから」 薔薇水晶「・・・・・・・・ありがとう」 ローゼン「・・・・・・・・こっちこそ、ありがとう。」 二人「・・・・・・・・・・・・・」 (↑そのまま抱き合い、2人きりの世界に・・・・・・・) 雪華綺晶「おい、クソ校長・・・・・・・今から30秒以内に、薔薇水晶から離れろ。さもないと、撃つ!」 翌日の学園。日本史の授業で・・・・・・ ジュン「という訳で、薔薇水晶先生の妊娠してなかったんだって~」 めぐ「なあんだ。私たちの早とちりだったのね~」 巴「いや、先生も悪いよ。紛らわしい真似するから」 ジュン「でも、これで良かったんじゃないのか? 同じ職場で、夫婦は大変だろうし」 めぐ「そうだね。でも、薔薇水晶先生の子供も見てみたかったなぁー」 ジュン「まあ今回は誤報だったが、その内に本当に出来るだろう。何しろ・・・・」 薔薇水晶「ローゼン・・・・・・・」 ローゼン「薔薇水晶・・・・・・・」 ジュン「授業中で、生徒達をほっといて。ずーっと抱き合っているぐらいのバカップルだからな。水銀燈先生、いいんですか?」 水銀燈(見に来た)「知らん!どうせ言っても無駄だろうし」 巴「バカップルに付ける薬は無いわね」 めぐ「ご祝儀の準備をしておく?」 ー終了ー
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ローゼンが射的部から解放されてから3週間が経ったある日・・・。 蒼星石はテストの採点をしながら考え事をしていた。 どうすればローゼンに仕返しができるのかを考えているのだ。 普段の蒼星石ならこんな事は考えず、ローゼンを許していただろう。 だが、ローゼンは部費を一円もよこさなかったので、流石の蒼星石も頭にきていた。 「部費だけはなんとか回収したいよね・・・」 やはり、直接殴り込みに行くしかないのだろうか?なんて事を考えながら採点を続ける。 「殴り込みは駄目だよね・・・そういうのは僕のイメージには合わないだろうし」 いきなりだがこの学園にいくつかの謎がある。 その中のひとつが、教師は自分のイメージを大切にするというものだった。 かつて真紅は自分のイメージを変えようと苺大福を食べるという暴挙に出たのだが、結局失敗に終わっている。 「この際イメージを変えてみるのもいいよね」 蒼星石は採点を終え、プリントを引き出しにしまい、そのまま校長室へと向かった。 適当に扉をノックし、中に入る。 そこには馬鹿みたいに大きな椅子に座る顔だけは良いローゼンがいた。 「校長、部費の件ですが・・・」 「ん?なんのことかな?」 この発言には蒼星石は怒るのを通り越して呆れてしまった。 (だめだ、ここで怒っては・・・冷静にならないと) 「2ヶ月ほど前に約束した件です、そろそろ合宿が近いので部費を早めにまわして欲しいのですが・・・」 ローゼンもここまで言うと流石に思い出したようで、妙な汗をかき始めていた。 「ん・・・そんなこともあったねぇ・・・」 いつの間にかローゼンは立ち上がり、窓に手をかける。 そしてそのまま窓を開け、飛び降りた。 「逃がさないよ!!」 蒼星石は階段を使い、追いかける・・・だが、ローゼンの姿はどこにもなかった。 あのラプラスから逃げ切ってるだけの事はあるな・・・と蒼星石は思った。 「僕はいっつも甘いんだね、それがやっとわかったよ」 蒼星石が目を閉じる、すると、周りの空気が少し変わりはじめた。 「雪華綺晶が言ってたっけ・・・大切なのはイメージすること・・・ 目的以外には何も頭に置かない・・・だから余計な動きがなくなる・・・」 そこに立っているのは蒼星石とは思えない。 雪華綺晶・・・いや、それ以上の威圧感がある。 「校長は・・・わかる、あそこだ・・・」 そう呟くと、蒼星石は雪華綺晶並のスピードで走りだした。 「ん~・・・逃げ切ったか・・・部費なんか渡したら兎に何言われるか・・・」 「誰から逃げ切ったんだい?」 驚くローゼン、それもそのはず、ローゼンは自分しか知らない秘密ルートを通り、秘密の部屋に隠れていたのだから。 「校長、もう一度言うよ、部費をください」 「け、検討する・・・」 「そう・・・悪いけど、死んだらごめんね?手加減できそうにないから・・・」 「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」 ローゼンの悲鳴が、学園中に響き渡った。 「あれ・・・?僕は何を・・・」 その後、多額の部費をまわしてもらえたのは言うまでもない。
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その頃ジュンと二人きりになった真紅はまたもや勝手にPCを触っている。 「なぁ真紅。さっきからやけに熱心にファッションサイトを見てるな?」 「当たり前だわ、私達ローゼンメイデンはもしかしたらTVで歌うかもしれない のよ、そんな時にみっともない服なんか着れないのだわ」 そうか、ローゼンメイデンはTV曲の番組に出るような話が来ていたんだったな。 そのためにみんなしてオリジナル曲を作っている最中だったよな。 真紅達がオリジナル曲に頭を悩ませている最中だというのを思い出したジュンは何気にモニターに向かってキーを打っている真紅の後ろ姿を眺めていた。 そんなジュンの視線に気付かずに真紅はモニターに向かったまま話しかける。 「ねぇジュン。貴方が想像する女性のロックミュージシャンが着る服って どんなのかイメージできるかしら?」 「ん~~~?よく解らないな…あえて言うならカッコイイ、セクシーって感じ かな?まぁ、セクシーって言葉は真紅には似合わないな、ハハハハ~」 ジュンの言葉に真紅は無言のままPCの横に置いてあるボールペンを投げつける。 しかもただ投げるのではなくダーツで的を狙うかのように手首のスナップを利かせて投げる。 「うわっ、危ない!!」 顔をかすめて飛んできたボールペンは壁に当たるとドンッと鈍い音を立てる。 真紅はそれを見ると今度はシャープペンシルを手にする。 今度は外さないわ!そんな考えが少々マユを吊り上げ気味な表情から読み取れる。 ちょっとした冗談なのに危ないなッ、うわ、今度はシャーペンかよッ!! 真紅はまたもやダーツを投げるモーションにうつる。 そして今、まさにシャープペンシルが投げられようとしたとき、携帯が鳴り出す。 「もしもし、水銀燈なの?」 おぉ~ナイスタイミングだよ、あのままだと間違いなくシャーペンが直撃していたぞ。こんど水銀燈に何かオゴらないとイケないなぁ~。 でも何の電話だろう?真紅が焦り出してるぞ…? 「いま金糸雀の家なのよぉ~、で、真紅を迎えに行こうと思ったんだけどぉ、 この雨と風でしょ~、ちょっと今夜はムリっぽいわぁ~」 「ムリってどういう事なの?今すぐ迎えに来るのだわ」 「ムリ、ムリ。だってこの天気よぉ、私が事故っちゃうわぁ~、という訳で また明日ねぇ~、バイバイ~~」 「ちょっと待ちなさい水銀燈、ねぇ、水銀燈ッ!!」 何の話だったんだ?電話を切った真紅はいきなりカーテンを開けると諦めに近いため息をはく。 僕は真紅の後ろから窓の外を見てみる。 「うわっ、凄い雨と風だなッ、水銀燈はよく走るよな、こんな夜に」 「迎えにこれないのだわ…」 「そうか、まぁ、しかたないよなァ~こんな天気じゃ……えっ?えぇ? じゃ、真紅はどうするんだ?」 真紅はジュンから素早く距離を置くと部屋の真ん中に仁王立ちになり人差し指を向ける。 「いいジュン、貴方は今すぐこの部屋から出ていきなさいッ!!」 「はぁ……? な、なんで~~?」 いきなり飛び出してきた理不尽なセリフに驚いた、と言うか唖然とした僕は間の抜けた声が出てしまった。 そんな僕に真紅はテーブルの上にあったティーカップをつかむと投げようとする。 おいおい、そんなのが当たったら本当にケガするよ~~。 危険を察知できるセンサーがもしこの部屋にあるとすれば、まさにこの状態はかなりの数値をはじき出しているだろう。 そんな表情の真紅に圧倒されそうになるが、どうも話がおかしい。ここは僕の部屋なのだ。 「クソ~、なんだよ。ここは僕の家で僕の部屋だぞ…」 「早く出て行きなさい。だいたい誰もいない部屋で男女が一晩一緒なんて 不純なのだわ」 「押しかけてきたのはどっちだよ?」 「うるさいわ」 こんな押し問答が数分ほど続いただろうか、真紅は厳しい表情のままだ。 しょうがない、僕は腐っても男だ、ここは一つ真紅のワガママを聞いてやろう。 ただしこれでカゼが悪化したら後でイヤミの一つでも言ってやる。 そう思いながら僕は自分の部屋から出ようと真紅に背を向けた。 その時いきなりカーテンが開いた窓に眩しい閃光が走る。 次の瞬間には耳をつんざくような音、いや音というよりも破裂とか爆発に近いような振動が辺り一帯を被った。 ヤバイ、落雷だ! そう思うと同時に真紅の短い悲鳴が聞え、そして部屋の電気が真っ暗になってしまった。 「うわっ、停電だよッ!」 確か机の引き出しに入れてあるバイクのキーホルダーに小型のマグライトが付いていたはずだ。 いきなりの暗闇に慣れた自分の部屋でも手探りで探さないと机の位置などがどうも解りづらい。 「ジュ…ジュン、どこなの?ねぇジュン?」 「ここだよ、ちょっと待ってろよ、引き出しにマグライトがあるんだ」 暗闇の中で机に向った僕は引き出しの中を手探りでライトがついたキーホルダーを探す。 その時またも稲光が空に走る。一瞬だけ青い閃光が暗い部屋の中を照らす。 そのおかげでジュンは目的のライトを見つけることができた。 「あった、ライトがあっ……たよ、真紅?」 ほんの少し前まで強気な態度を取っていた真紅は後ろからジュンのシャツを親指と人差し指でつまんでいた。 「カミナリが怖いのか?ちょっと待ってろよ、今ライトを点けるから」 こういう言葉にはいつもムキになりそうな真紅だが、今回は黙ってジュンのシャツを掴んだまま放さない。それどころか早くライトを点けてと言わんばかりにツンツンと力なくシャツを引っ張る。 「ほら、ライトが点いたぞ、ちょっとこのライトで棚の上を照らしてくれないか?」 「な、何をするのジュン?」 「いいから、いいから、確かこの棚の上に置いたはず…あっ、あったぞ」 心配そうな顔つきで棚の上を探るジュンの手元を照らしていると、小さな箱をつかんだジュンはそこからランタンを取り出す。 何故そんな物をもっているのか不思議に思って聞くと、ジュンはランタンに燃料を入れながら答える。 「僕のバイクが直ったらそのうちテントとかもってソロツーリングにでも いこうかと思ってちょっとづつ買い揃えていたんだよ」 小型のランタンに燃料を入れ終わると点火してみる。 ボッ、そんな音を立て小さいながらもランタンの灯りはジュンの部屋を淡く照らす。 それは天井からの蛍光灯よりも光量は少ないものの揺らめく炎の灯りは何とも幻想的で温かみがあった。 「まさか始めて使うのが停電って言うのは少しオカシイな、ははは」 「こ、こんな便利な物があるなら初めから用意しておきなさい」 「無茶言うなよー、だいたい停電なんて起きるとは思わないだろ普通~」 僕はランタンをテーブルの上に置き、真紅とならんで座る。 どうやら真紅は暗闇とか、そう言うのが苦手らしくさっきからシャッをつまんだまま放してくれない。 それに稲光が窓から入ってくるたびにビクッと体を震わせている。 普段のどこか女王様気分な真紅とは違っている。いつもこんな感じならイイのにな。そうしたら僕だってもっとこう、そう、もっと僕は真紅を…… 断続的に鳴り響くカミナリがやや近い所で轟くと真紅はキャッと小さな悲鳴を上げてジュンに近付く。2人の肩は触れそうで触れない。 「ネコだけじゃなくてカミナリとかも怖いんだな」 「う、うるさいわ。誰だって苦手なものはあるわ」 「ははっ、そりゃそうだな」 真紅は少し落ち着くためランタンのとなりにあるティーカップを取ろうとする。その時になって初めてジュンのシャツをずっと掴んでいたのに気付くと、そっと放す。 コホンッとテレ隠し気味に小さく咳払いをするが風と激しい雨音でジュンには聞えない。そしてやや震える手でカップを口に運ぶ。 「ははっ」 怖くて手が震えているのに平静を装っている真紅をみてジュンは小さく笑った。そんなジュンに真紅は少し厳しい目を向ける。 そしてそこで初めて2人の距離があまりにも近いことに気付き真紅は向けた視線を少し外してみる。 あっ、あれは私があげた――――――――お守りだわ… そらした視線の先、ジュンの顔の後ろ、ベッドの脇にジュンがバイクに乗る際に渡したお守り代わりの小さなマスコットぬいぐるみが置いてあるのを発見する。 それは事故のときに汚れたままの姿、耳がほつれている。こんなのは近所のゲームセンターにいけばいくらでも取れるような安っぽいぬいぐるみ。 それをジュンは今も持っていてくれた。 真紅は思わず声が出る。 「ねぇ、ジュン…このぬいぐ…」 ガラガラッ――――ドドォーーッ 真紅の言葉が言い終わる前に閃光がひらめいたと思った次の瞬間にまた大音響と共に雷音が鳴り渡る。 「うわっ、また落ちたのか?」 「きゃっ」 「えっ…?」 真紅は思わずジュンの胸に顔を埋めた。長い金髪を後ろで2つに結んでいる真紅の頭がジュンの目の前にある。そして小さな腕はしっかりとジュンの背中を抱いている。 そして真っ暗な中でランタンの淡く揺らめく灯りに映し出された2人の影は1つになって部屋の四隅に映し出されていた。 し、真紅…? 今の僕がしゃべったらこんなセリフしか出てこないだろう。 それほど僕と真紅の距離は近すぎる。 いや、近いと言うか、僕は真紅を感じている。 彼女が僕の背中に回している手の細さ、そしてこめられている力の強さ、よっぽどカミナリと暗闇が怖いのか微かに震えている体とその柔らかさ。 顔までは解らないけど僕の胸に押し付けている真紅が目を閉じていることくらいは解る。 だって真紅の息使いもこうして直接僕の胸に感じているから。 こんな時、僕はどうしたらいいんだろう? 冬の嵐が連れてきた強風が窓をガタガタと大きく揺さぶる。 下がった気温の中で真紅の体を感じ散る部分だけ彼女の熱を感じる。 それは真紅も同じことであった。 ふと我に返った真紅だが、突発的とはいえこうして男の背に手を回していることに恥ずかしさよりも何故か安堵感を感じた。 そして安堵感と同時にあの夏に気付き始めた自分自身の感情というものが今、この瞬間にも感じられた。 わ、私はいったい―――――閉じていた目を薄っすらとひらいてみる ジュ、ジュン?――――――ジュンが呼吸をするたび、胸の動きを感じる い、いけないわ――――――自分でも解るほど真紅の鼓動は早くなっていく 私は小さい頃からカミナリが大嫌いだった。とりわけ今日みたいに近い所で鳴り響くカミナリは恐ろしさを感じる。 いつだったけ?私が子供の頃に大きな台風がきて停電になった。 小さい私は泣きながら両親の名前を呼んだ、でもそんな時に限って家には誰もいなかった。 私の泣き声に誰も答えてくれない。 停電で真っ暗な中で聞えるのは雨と風とカミナリの音だけ、私は耳を塞いで泣くだけ泣いた。 嵐の音に負けないくらい大きな声で…それからだ、私が暗い所やカミナリが 怖くなったのは。でも、今の私はそれほど恐怖感は感じない。 だって今夜の嵐は一人じゃないから……。 ドックン、ドックン……早まる鼓動から発せられる胸の音、それは自身が歌っているロックのリズムにも似た高鳴りのようであった。 この音が聞えたらどうしよう? そんな考えが浮かぶ。 いつもの真紅なら何事もないような態度で離れるのだが、今夜の真紅は回した腕に力が入ってしまう。 僕の背中を掴んでいる真紅の確かな力を感じる。こうギュッと掴んでいる。 こういう時、僕は、いや男としてどうすればいいのか? 確かに僕はこの学校に転校してきた時、一番初めに意識したのは真紅だった。 その後に翠星石、水銀燈、金糸雀、蒼星石と出会って……いつしか僕の中で真紅は意識していると言うよりも気のあう友達、いや仲間として認識していた のかもしれない。でも今こうして真紅の体、と言うより存在を感じている。 僕は…僕の気持ちは………。 「し、真紅……」 「…なに、ジュン」 ジュンの胸に顔を埋める真紅に向かってそっと声をかける。 真紅はその声に消えそうな小さな声で答える。 そしてジュンは両手を真紅の小さな肩に静かに、そしてそっと置いた。 「ジュ…ジュン?」 肩にジュンの手の感触を感じた真紅はそこで始めて埋めていた胸から顔を上げるとゆっくりとした動作でジュンを見上げた。 そんな2人を今では遠くなりつつある雷鳴と稲光が包み込んだ。 同じ頃、翠星石と蒼星石もジュンと真紅が聞いている雷鳴を真っ暗になった自分の部屋で聞いていた。 (3)に戻る/長編SS保管庫へ/(5)に続く
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ローゼンメイデンにレッツゴー!陰陽師を躍らせたい ここはローゼンメイデンのキャラに、レッツゴー!陰陽師を踊らせるアニメを作るサイト(まとめwiki)です。 それに関連して、替え唄を作ったり、リアルで踊ったりもしています。 このサイトについて …詳しい説明はこちらにあります。 ★最新情報★ 『原曲・完成版』『替え歌版』『支援画フラ』『比較動画』公開完了! 1さん始め職人の皆様、意見・応援を下さった名無しの皆様、 ニコニコ動画にてコメントを下さった皆様、広告やコメントを下さった皆様、 各方面で宣伝をして下さった皆様、密かに見守り続けて下さった皆様、 本当にどうもありがとうございます (_ _) 2010/9/9(木) 2 45 メイデンズプロジェクトの集大成、替え歌バージョンがニコニコ動画に公開されました! 2010/9/5(日) 18 00 ついに原曲フルバージョンがニコニコ動画に公開されました! 2010/09/08(水) 21 30 いわゆる 1の絵支援画集がニコニコ動画に公開されました! 2010/09/18(金) 23 12 本家・原曲版・替え歌版との比較動画がニコニコ動画に公開されました! これにて全活動終了です! 過去動画 ■2010年09月05日 18 00 ニコニコ動画にて原曲フルver(第6版・完成版)公開開始! ■2008/01/13 05:31:40 ニコニコ動画にて線画ショートver(第5版)公開開始! ■2008/01/08 21:37:45 フラッシュ線画ショートVer.公開開始! ■2007/10/26 19:23:48 ニコニコ動画にて職人募集CM公開開始! ■2007/08/05 23:48:00 フラッシュ原画撮影版Ver 1.0公開開始! ■2007/08/04 22:12:47 ニコニコ動画にて原画Ver(第4版)公開開始! ■ 動画・フラッシュはどこ?という方 →最新動画 を確認して下さい。 ■ 「久々に来てよくわからん」という職人さん、初めて来た方 →参加したい を確認して下さい。 最終スレッド 【製作速報】ローゼンメイデンにレッツゴー!陰陽師を躍らせたい【栗速11】 http //rozen.sync2ch.cc/2ch/test/read.cgi/ex14.vip2ch.com.news4gep/1273227549/ 過去ログ …過去ログはこちら スレ用テンプレ …スレ立て用テンプレ あぷろだ …ロダはこちら ローゼンメイデンにレッツゴー!陰陽師を躍らせたい 避難所 (規制などで書き込めない方もこちらへどうぞ) http //jbbs.livedoor.jp/anime/5162/ ★現在のアニメ化作業進捗状況★(最終更新10/9/9) ◆作業の流れ 『先にショートバージョンの線画(中割り含む)を完成させる』 ↓ 『ショートバージョンの線画フラup』 ↓ 『線画フラチェックで余程おかしな所画無ければ、ショートバージョンの塗り解禁』 ↓ 『フルバージョン分線画中割含め、他塗り作業も平行して進める』 ↓ 『一通り塗り作業終了後、フラッシュ映像化にて検証』 ↓ 『問題があれば追加&修正作業のち、再度フラ検証(何度かこのターンになると思われ)』 ↓ 『職人サイドで満場一致で問題点が無くなれば晴れて原曲版公開!!』公開済み(10/9/5) ↓ 『替え歌版公開』公開済み(10/9/9) ※CMとか原画バージョンの話しは、まったく別物。 【線画職人へのお知らせ】 ペイントツールSAI Ver.1.0が正式リリースされました。 試用期間は30日間です。無期限化には決済を行い、ライセンス証明書を取得する必要があります。 ライセンス証明書をSAIフォルダにダウンロードすることで使用期限を無期限化できます。 また、β2(c)以前の旧バージョンのSAIでは.saiファイルを開くことができません。 ◆原画・線画・中割作業進捗率(2009/12/20現在) ○原画 ショートver 167/167(完了/全体) 100.0% フルver 220/220(完了/全体) 100.0% 原画100%達成御礼!!! ○線画・中割 ショートver 167/167(完了/全体) 100.0% ショートver100%達成御礼!!! フルver 227/227(完了/全体) 100.0%※当初の予定より7動作分追加になりました。 フルver100%達成御礼!!! ついに塗りもフルver100%達成御礼!!! 進捗の最新情報は↓このスレに貼り付けてあるかも http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/5162/1183558239/ ◆職人さんが現在抱えてる作業 職人さんが現在抱えてる作業参照のこと 自分も参加出来るだろうか?(10/9/18活動完了しました) ★絵が大好き 詳しくは参加したいからどうぞ ★音楽大好き 詳しくは音楽班トップからどうぞ ★踊り大好き 12/8、5名による実写ダンスのリテイクVer.が収録されました http //www.nicovideo.jp/watch/sm1742840(ニコ動) 詳しくは実写ダンスからどうぞ ★俺は絵が描けない、音楽も作れない、踊ることも出来ないし、パソコンもさっぱりだ 気がついたこととか、感想とかを述べるのも十分な参加です! 職人さんが途中経過をUpして何も反応が無かったら「どうなんだろ?」と不安に思う場合が多いので、○、×を述べるだけでも助かります。 班分け …どんな作業があるのか確認用。 ∧_∧ + (0゜・∀・) ワクワクテカテカ (0゜∪ ∪ + と__)__) +
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Story ID ZgVMhb520 氏(116th take) 「ねぇ、見て真紅ぅ、アレ、ばらしーじゃない?」 「あら、ほんとう、あんなにお菓子やオモチャを買ってどうするのかしら?」 「ありえないくらい買ってるわねぇ~」 ~~レジでお会計中~~ 「47万7698円です」 「……はい、カードで……お願いします…(ニコニコ)」 ~~物陰から見ている真紅と銀様~~ 「聞いたぁ真紅ぅ? 47万円分もオモチャ買ってるわよぉ~」 「信じられないのだわ!?」 「あんなに買い物するから、ばらしーはいつもお金が無いのねぇ~」 「そうね、夕食に誘っても断ってばかりだもの」 「あっ、出て行くわよぉ~、どこに行くかツケてみないぃ~?」 「水銀燈、他人のプライバシーを何だと思ってるの?」 「あ~ら、真紅は興味なのぉ?ばらしーがあのオモチャの山を抱えて何処に 行くのかぁ? あっ、タクシーに乗ったわよぉ~」 「し、しかたないわね、あっ、タクシー! 前の車をツケて頂戴!!」 「行く気まんまんじゃない~、でも面白くなってきたわぁ~」 ~~ばらしーを乗せたタクシーが止まった~~ 「ねぇ、あの建物に入っていったわよぉ~」 「何の建物かしら?気付かれないように行ってみるのだわ」 「…ねぇ、真紅ぅ、ここってまさか…」 「そうみたいね水銀燈……」 ~~オモチャとお菓子を広げるばらしー~~ 「……みんな…今日はクリスマスよ、よい子にしてたかな?(ニコニコ)」 「わぁ~薔薇のお姉ちゃんだぁ~」 「薔薇サンタさんだ~~!」 「…プレゼントはみんなの分…あるからね、仲良くね…(ニコニコ)」 ~~ちょっと自己嫌悪の真紅と水銀燈~~ 「す、水銀燈、コレは?アリス学園…日本小児がん、白血病支援会…」 「ねぇ、私たちって最低って感じ?」 「そうね、あのばらしーがこんな事をしていたなんて」 「でも私達も何かしないとねぇ~、ねぇ真紅ぅ」 「そうね、私たちに出来ることをヤルのだわ!!」 ~~そして3日後~~ 「……おはよう…ございます」 「遅かったわねぇ、ばらしー」 「……ごめんなさい」 「あやまる事はないわよぉ~それより私たちの新年1回目のライブが決まったわよぉ~」 「そう、決まったのだわ、3ヶ月かけて日本中を回るのだわ」 「そうそう、それからこのツアーの売上金は全部チャリティーに回すかしら」 「そしてツアー初日の東京ドームに子供達を招待するですぅ~」 「もう招待する子供達も決まっているんだよ」 「そうなの~、アリス学園の子供達なのぉ~~」 「……み、みなさん……(涙目ウルウル)」 「そうと決まったらぁ~、この招待状はばらしーが出しておいてねぇ~」 「……ハイ、解りました……(ウルウル、ニコニコ、泣き笑い)」 新年初日から始まったローゼンメイデンチャリティーコンサートの最前列は どの会場でも必ず未来を夢見て目を輝かせる子供達の姿が見られた。 短編SS保管庫へ
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ラ「待てい、ローゼンッ!! 今日こそは……今日こそはっ、たまった書類を片づけてもらう!!」 ロ「やれやれ。毎度のことながら、しつこいな、キミも……っと、スレが落ちちゃうよ?」 ラ「な、何い!? 落とさせはせん、落とさせはせんぞぉ……って、待たんか、ローゼン!!」 ロ「あれれぇ、いいのぉ? スレが落ちちゃうよぉ……くっくっくくっ」 ラ「ききき貴様ぁ……スレを盾にするとは、何と卑劣な! 教育者の風上にも置けん……」 ロ「くっくっくっ、じゃあ、保守と書類の件は任せたよ。頑張ってねぇ~~」 廊下の角を曲がって、見えなくなるローゼン。と、くぐもった破裂音が三発響く。 サウンドサプレッサー付きの拳銃を携えて、雪華綺晶登場。後ろには、ぐったりしたローゼンを引きずっている。 雪「……ローゼン、仕留めた。どこへ運べばいい……?」 ラ「助かりましたよ、雪華綺晶先生。では、地下の特設自習室までお願いします」 ロ「……おおおおのれぇ、きらきぃいいいいっ、この恨みは必ずぅ、セクハラして返s」 雪華綺晶、黙って四発目の銃弾を、ローゼンの右太ももに撃ち込む。ローゼン、完全に沈黙。 ラ「おおっと、雪華綺晶先生。上半身だけは傷つけないでくださいね。書類を処理できなくなってしまいますから」 雪「……わかってる……」 雪華綺晶、ローゼンと共に退場。廊下にはべったりと、ローゼンの体が引きずられた血の跡が残されていた。 保守を終えたラプラスは、バケツとモップを用意すると、慣れた手つきで廊下の清掃に取りかかる。 そんな何気ない日常の一コマ。 廊下をずるずると引きずられていくローゼン。 ロ「ねえ、きらきー……。お願いっ、見逃してっ」 雪「……お前に、きらきー呼ばわりされる、いわれはない……」 ロ「そんな、つれないなぁ。仮にも僕はキミの上司だよ? もうちっと優しく接してくれたって、罰は当たらないんじゃないかなぁ?」 雪華綺晶は、横目でローゼンの傷の様子を確かめた。もう、治癒し始めている。 口八丁な相手だ。雪華綺晶は、黙殺を決め込んだ。 ロ「ううう……うわああああああんんっ、嫌だい嫌だいっ、暗くてじめじめした地底の穴ぐらに閉じ込められて、退屈な作業を強要されるのは、嫌だい嫌だいっ、断じて嫌だいっ!!」 いい年をした大人が、恥も外聞もなく、大声で駄々をこね始めた。 もちろんこれは演技であり、単なる嫌がらせに過ぎないのだが、辺りの教室からは教員たちが一斉に顔を出した。 真「一体何の騒ぎなのだわっ?」 銀「うるさいわねぇ、人がせっかく真面目にやってるのにぃ」 翠「この翠星石様の授業を邪魔するふてえ野郎は、どこのどいつですかぁ!?」 金「うっかり硫酸をこぼしちゃったかしらっ!」 血塗れの惨状を見ても、誰も驚かない。 真「とっとと静かにさせるのだわっ」 そう言い放って、ぴしゃりと扉を閉める。 雪華綺晶はこくりとうなずき、無造作にローゼンの襟元を締め上げた。 雪「……よく、さえずる口。もう一発食らえば、少しはおとなしくなるかな……?」 少しこもりがちだが、耳ざわりのいい声で、淡々と物騒なセリフを吐く。ローゼンは、追従の笑みを浮かべるしかなかった。 再び引きずられていく校長。しかし、このまま黙って引き下がるのは、彼の流儀に反する。 せめて一太刀でも浴びせねば、溜飲が下がらない。 ロ「なので、さっそくセクハラーーっ」 雪「…………ひっ……!」 電光石火の早業で、雪華綺晶のお尻に手を伸ばした。心地よい弾力が返ってくる。至福の瞬間。 間髪をいれずに、銃声が轟いた。 雪「…………しまった……」 結局、書類の山を片づけることになったのは、いつもの如くラプラス教頭だった。責任を感じた雪華綺晶も、居残り残業して手伝う。 薔「……お姉ちゃん、頑張ってるね……。お茶が入ったよ……」 翠「こいつはどえらい量ですねぇ……。仕方ねーです、このお優しい翠星石様が、少し手を貸してやるですかぁ」 蒼「うん、みんなで頑張れば、きっと今夜中に片づけられるよ」 雛「ヒナ、お夜食作ってくるのーーっ」 真「全く世話が焼けるわね……。ほら、その書類、ちょっと見せてみなさい」 そんな心温まる、何気ない日常の一シーン。
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金「お先に失礼するかしらー」 そういって教務室をでようとする金糸雀。この1週間ずっとこんな感じである。 彼女には放課後やらなければならないことがあった。 そしてその内容は人には言えないものであった。 金(誰にもバレないようにしないとダメなのかしらー) そう思いながら教務室から出て行く。普段の金糸雀なら 『本人は隠しているつもりでもまわりにはバレバレ』なのだが、 今回は違っていた。慎重かつ自然な動きだった。 金糸雀はこの1週間誰にも追及されなかったので完璧かしらーと思っていた。 実際、金糸雀を怪しんでいる者はいなかった。ただ1人を除いては… 薔(…今日もはやく帰ってる) そう心の中で思ったのは薔薇水晶だった。 彼女だけが金糸雀の行動を不審に思っていた。 薔(…どうしたのかしら?…何か大変なことに巻き込まれてるとか) そんなことを考えていると、後ろから声がかかった。 ?「迷ったらまず行動だぞ、薔薇水晶君」 そういわれ驚いて後ろを振り向くと、そこには校長のローゼンがいた。 ローゼン「金糸雀君が心配なのだろう?さぁいこうじゃないか」 いつもは迷惑なことしか思いつかない校長が教師を心配している。 薔薇水晶が校長をすこし見直したのも束の間、 ものすごい勢いでラプラスがやってきた。 ラプラス「校長!まだ書類が… ローゼン「ラプラス君!薔薇水晶君の具合が悪いそうだ! 私は病院につれていく!あとは任せた!」 そういうと薔薇水晶を脇にかかえ教務室を飛び出すローゼン。 ラプラス「あっ!!待ちやがれ!!~~~~~・・・・・・・」 ラプラスの声はあっというまに聞こえなくなった。 薔「こういうことか…」 見直した自分が馬鹿だったと思いながら薔薇水晶の追跡が始まった。 金「今日でやっと終わりなのかしらー」 そういってある場所に向かう金糸雀。足取りは軽い。 金「それにしてもうまく隠し通せたのかしらー。 真紅とかにバレたらころされてしまうのかしらー」 この1週間誰にも追及されなかったのを喜ぶ金糸雀。すると、 ドコッ バタン ズルズル 後ろの方で変な音がした。 金「な、何っ!?誰かいるのかしらー?」 そういいながら耳を澄ますが、音はもう聞こえなかった。 金「き、気のせいかしらー」 そう思いながら狭い路地に入っていく金糸雀。 長い路地の先には怪しい店があった。店に入っていく金糸雀。 店員「いらっさい~。おっとかなっちじゃねえすか~。 今日もいいネタ期待してるさぁ~」 金「任せておくかしらー。今日は特ダネかしらー」 そういって自分のバッグからいろいろと取り出す金糸雀。 それをひとつひとつ手に取り見ていく店員。 店員「ほぅ~これはいいっさぁ~。これもなかなか…」 そしてすべてのものを見終わった店員は 店員「今回は最高さね~。今日の報酬はこんなもんでどうでさぁ~?」 そういって電卓を打ち金糸雀に見せる。それを見た金糸雀は 金「十分なのかしらー。取引成立なのかしらー」 店員からお金を受け取り、帰ろうとする金糸雀。 店員「でもかなっちがもう来ないなんて寂しいさぁ~。 本当にもう来ないさぁ~?」 金「これ以上はカナの命があぶないのかしらー」 そういって店をあとにする金糸雀。しかし金糸雀は気づいていなかった。 すでに自分の首には死神の鎌があてられていることに… 薔「・・・・・・・・・・・」 ローゼンに抱えられて学校からとびだした薔薇水晶。 その薔薇水晶は今、トイレの中にいる。 ローゼン(尾行するならまず変装しなくてはならん!) そういわれローゼンの出した紙袋を受け取り、 近くの公園のトイレで着替えているというわけだ。 着替え終わりトイレから出てきた薔薇水晶の格好は 男性のスーツに深緑色のコートを羽織っているという姿だった。 薔(これのどこが尾行用なの?) そう思う薔薇水晶。 すると男子トイレからも着替え終わったローゼンがでてきた。 ローゼンもスーツ姿で髪の毛はなぜかオールバックだった。 薔「校長、この格好は…」 ローゼン「気にするな、あと私は今は管理官だ」 薔「?…あのよく意味が…」 ローゼン「細かいことは気にするな。それより今は金糸雀君を探さなくては。 いくぞ、薔薇島!!」 薔「??????」 意味がわからなかったが確かに金糸雀を追うのが優先だ。 薔薇水晶の大捜査線が始まった。 早速聞き込みをはじめる2人。 薔「この人見かけませんでしたか?」 「いや、見てないねー」 薔「そうですか…」 聞き込みをはじめて15分、まったく手がかりはつかめなかった。 ピルルルルルルッ すると、薔薇水晶の携帯がなった。ローゼンからだった。 ローゼン『薔薇島!被疑者が見つかった!』 ローゼンの所に急ぐ。ローゼンと合流した薔薇水晶。 そこにはまわりを警戒する金糸雀の姿があった。 薔「…管理官、挙動が不審ですね」 ローゼン「ああ、これは何かあるな」 「何があるんですか?」 ローゼン「それは事件だよ・・・へっ?」 いきなり声をかけられ嫌な気配を感じローゼンは後ろを向く。 そこに立っていたのは案の定ラプラスだった。 ラプラス「病院に行くのではなかったのですか!?」 ローゼン「いや、これには深いわけが・・・」 ラプラス「問答無用!!!ラピッドアパカッ!!!」 ドコッ バタン ラプラスの強烈なアッパーに倒れるローゼン。 ラプラス「薔薇水晶先生、この馬鹿は持って帰りますよ」 ズルズル そういって去っていくラプラス。 ローゼン「ば、薔薇島…確保…だ…ぐふっ」 ローゼンが何か言っていたようだが聞きとることは出来なかった。 薔「ふぅ…あっ!!金糸雀先生!!」 あわてて金糸雀を見る薔薇水晶。すると、狭い路地に入っていった。 それを見張る薔薇水晶。 しばらくすると金糸雀がスキップで出てきた。 金糸雀がいなくなったのを確認して、路地に入っていく薔薇水晶。 その突き当たりに怪しい店があった。 店の戸を開ける薔薇水晶。中も異様な雰囲気だ。 壁にびっしりと貼られた写真。映像が流れているテレビ。 いろいろな小物などがある。薔薇水晶が圧倒されていると、 店員「いらっさい~。なにをお求めですか~?」 薔「えっ!?あのぉ…そのぉ」 薔薇水晶はそう聞かれ返答に困る。すると店員は 店員「あっ、今日入荷したてのこれはどうでさぁ~?」 といい1枚の写真を取り出した。 薔「!!!!!!」 それを見て驚愕する薔薇水晶。 そこに写っていたのはシャワーを浴びている自分の姿だった。 薔「こ、これはいったい!?」 薔薇水晶が困惑していると、店員が説明してくれた。 店員「ここでは人が持ってきた写真を買い取ってそれを売っているでさぁ~。 この写真はかなっちが持って来てくれたさぁ~」 薔「かなっち?」 店員「緑の髪をした女の人さぁ~。ついさっき来てたさぁ~」 そういわれて薔薇水晶ははっとする。金糸雀だ。 薔(金糸雀!!許さない!!) 怒りをあらわにする薔薇水晶。当たり前のことだ。 金糸雀を追いかけようとして踵をかえす薔薇水晶。すると店員が 店員「しかし残念さぁ~。かなっちにはいろいろと提供してもらってたのに。 もうこないなんてなぁ~」 その言葉を聞いて店内を見渡す薔薇水晶。するとどうだろうか。 自分以外の教師のものまであるではないか。 真『なかなか大きくならないのだわ』 バストアップの本を片手に鏡の前で自分の胸を揉む真紅。 銀『くんくんちゃ~ん♪カワイイでちゅね~♪』 くんくんのぬいぐるみに赤ちゃん言葉で話しかける水銀燈。 蒼『この歳になって…あの悪夢のせいだよ…』 おねしょらしき跡がついた布団を見て呟く蒼星石。 翠『あちゃー最悪です…着替えに戻らんとです』 ママチャリに乗っているときにどこかに引っ掛けたのだろう。 スカートがやぶれパンツが丸見えになっている翠星石。 その4人の動画があり、さらに、 雛『あれー?ヒナの秘密の日記帳がないのー』 そういって部屋を漁る雛苺。ふと、左を見るととても汚い字で [ヒナの日記]と表紙に書かれている本があった。 ちなみに雪華綺晶の物はどこを探してもなかった。 薔「信じられない…」 そう呟く薔薇水晶。それもそうだろう。 ここにあるのは人には絶対に見せられないプライベート中のプライベートだ。 薔「…絶対…許さない!!」 そういうと薔薇水晶は電話をかけ始めた。 薔「……明日……のとこで……を……しょう」 電話をかけ終わった薔薇水晶は自分の写真を買って店をあとにした。 金「~♪」 次の日の朝、臨時収入が入り満面の笑みで通勤する金糸雀。 金「あれだけあればあれも買えるしあれも買えるのかしらー♪」 金糸雀の通勤時間は早い。誰もいない道を歩いていく。 そして、学校に着き校門をくぐる金糸雀。 ふと、前の方を見ると玄関の前に人影がある。 金「あら、もう人がいるのかしらー。珍しいかしらー」 そういって玄関に近づく金糸雀。人影がはっきりと見えてきた。 その正体はほかの教師陣だった。 金「みんなこんな早い時間にどうしt…」 言い終わることなく金糸雀は目の前の教師陣の異様な気迫に圧倒された。 真「かぁぁなぁりぃぃあぁぁ。よぉぉくきたのだわ!!」 愛用の警棒を手にしている真紅。 銀「覚悟は…できてるわよねぇぇ!?」 右手に鞭を持ち言い放つ水銀燈。 蒼「今回はさすがのボクもぶち切れちゃったなあ」 鞘から愛刀の菊一文字を抜く蒼星石。 翠「てめーの墓はもう予約してきたですよ!!」 釘バットを肩に担いで眉間をピクピクさせている翠星石。 雛「ヒナも許さんなのー!!」 そういってハンマーを振り回す雛苺。 雪「ふぁぁぁぁ」 あくびをしている雪華綺晶。ノリで呼ばれたのだろう。 金「い、一体ど、どういうことかしらー」 そんな金糸雀に1枚の写真を差し出す薔薇水晶。 金「あっ!!これは…」 それは自分が昨日売った写真だった。 薔「ということなの…そろそろお別れの時間ね」 その手には雪華綺晶から借りたであろうワルサーP38が握りしめられていた。 金「ひっ!!どうか許してなのかしら…」 そんな命乞いを聞いてくれるはずもない。じりじりと寄ってくる6人。 金「あ、あ、ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 誰もいない学校に金糸雀の悲鳴が響き渡った。 その後、金糸雀は貯めたお金を全て治療費に費やし、 3か月の間6人の下僕と化したそうだ。 おしまい 一週間後
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超機動戦記ローゼンガンダム 第八話 からたちの歌 「どうだ?まだ編成には時間がかかりそうなのか?」 「ああ、まぁメイデンほど力のあるところは無難に遊撃になりそうだがな。都市に置いとくのは勿体無い。 ま、これからさらに忙しくなるんだ。ゆっくり休むのがいいだろう。」 ミーティングルームの通信で話しているのはJUMとべジータだった。 「そうだな・・・前回はどっかの誰かが乱入したおかげでーー」 「おおっとぉ!?会議にでなくては。それじゃあな、JUM。蒼嬢によろしくな。」 バチコーンと下手なウインクをしてベジータは回線を閉じた。 「やれやれ・・・てなわけで僕らはまだ時間ありそうだけど・・・どうしたい?」 「どうも何も・・・次に備えて休むといいのだわ。」 真紅が紅茶を飲みながら言う。 「翠星石も賛成ですぅ~。今度戦いが始まったら休み無しで過労死なんて真っ平御免ですぅ。」 「僕も・・・特に提案はないかな・・・」 翠星石と蒼星石も特にないようだ。ほかの面々もそんな感じだ。しかし・・・ 「だったらぁ・・・私少し行きたいところあるんだけどいいかしらぁ?」 そう言ったのは水銀燈だった。 「水銀燈がこんなトコ来たがるなんて意外ですぅ。もっと派手に遊ぶのかと思ってたです。」 水銀燈の頼みでやって来たのは東北の山奥だった。さすがにこんな山奥にはドッグがないので 最寄のドッグに艦を停泊させて車で来たわけだが。 「なかなか綺麗なトコなのだわ。JUM紅茶を淹れて頂戴。」 「うん、風流だね・・・JUM君、僕は日本茶貰っていいかな?」 「お前らな・・・全く・・・」 JUMが備えつきのポットで紅茶と日本茶を淹れ始める。 「JUM、ここは山道で揺れるからうっかりこぼさないようにね。」 車の運転をしてくれている雪華綺晶が言う。薔薇水晶は雛苺と金糸雀の抱きつかれたまま 少し寝苦しそうにお昼寝中だ。 「それで・・・僕も結構意外だけど水銀燈はここに何の用があるんだ?」 真紅と蒼星石にお茶を渡しながらJUMが言う。 「ん?そうねぇ・・・それは・・・見えてきたわよぉ。」 水銀燈が指を指す。その先には一つの病院があった。雪華綺晶が病院の付近に車を泊める。 「さて、私はここで薔薇水晶達と待機しているよ。まぁ、寝ているが・・・どうも病院が苦手でね。」 雪華綺晶が言う。 「つゆーか、僕達は付いて行かないでもいいんじゃ・・・・」 水銀燈に付いていきながらJUMボソッとが言う。 「そうね・・・でも興味はあるでしょう?水銀燈が何の用か・・・いいじゃない。来るなとは言ってないのだわ。」 真紅がJUMに向けて言う。水銀燈は気にせず病院へ入っていった。 JUM達が病室に入ろうとする。ドアにかけてあるプレートには「柿崎めぐ」とかかれてあった。 「はぁい、めぐ。元気にしてたかしらぁ?」 水銀燈が中に入るとJUM達も一緒に入る。室内に居たのは長い黒髪の少女でどこか儚い感じを思わせる。 そのめぐと呼ばれた少女は水銀燈を確認するとベッドの上でにっこりと微笑んだ。 「この子達はメイデンの仲間よぉ~。せっかくだからめぐにも紹介しようと思ってねぇ。」 水銀燈がJUM達を紹介していく。真紅の紹介のときに余計な事をいい軽く喧嘩になりかけたが。 その中で、JUMはめぐという少女に違和感を感じた。何かがおかしい・・・ 「ふふ、めぐぅ?ちゃんと先生達の言う事聞いてたぁ?あまり困らせたらダメよぉ?」 水銀燈の言葉にコクリと頷くめぐ。JUMはそこでようやく違和感に気づいた。 「水銀燈・・・もしかしてその子、声が・・・?」 「ええ、そうよぉ・・・戦乱でちょっとねぇ・・・でも大したことないわぁ。ね、めぐ?」 JUMの言葉に水銀燈が返す。するとめぐは机においてあったスケッチブックを取ると字を書き出した。 『声がでなくても、文字がかける。気持ちは伝わるよ。』 めぐはJUM達にスケブを見せながら微笑んだ。 「そう言う事よぉ。私達には声なんて問題じゃないもの・・・めぐが生きてるだけで・・・それだけでいいのぉ。」 水銀燈は椅子に座るとお見舞い品のリンゴを剥きながら話してくれた。 私はねぇ、戦災孤児だったのよぉ。アリスの乱でねぇ、親を失って孤児院に拾われたのぉ。 そこでめぐに出会ったの。きっと似たもの同士、惹かれあったんでしょうねぇ。私はその時理不尽に親を 奪われた事で世の中全てが気に入らないって感じだったなぁ。めぐもそうだったのよぉ?今はこんな大人しくて 私は清楚です、みたいな顔してるけどぉ。全てを失った私とめぐはお互いを手に入れたわぁ。 親友を、そして姉妹を。それ以来私達はめっきり大人しくなったの。不思議なもので心が 落ち着くと孤児院のみんなまで愛しくなっちゃったわぁ。ああ、みんな仲間なんだって・・・家族なんだって。 でもねぇ・・・戦いは終わらなかったわぁ。戦火の炎はついに人里から離れた私達の孤児院にまで 飛んできたのぉ。飛び交う銃弾は家族を、燃え盛る炎は家を、そして戦いは再び全てを奪っていったわぁ・・・ そんな中で私はめぐと一緒に逃げたわぁ。でも、子供が逃げれる所なんて知れてる。 崩れ去る孤児院に、私とめぐは埋もれちゃったのぉ・・・でも、何日かたった後、救助作業にきた レジスタンスが助けてくれたわぁ。奇跡的に私とめぐは生きていたのぉ・・・いい間違い。私とめぐしか・・・ 生きてなかったわぁ。生きてはいたけど、私もめぐも深い傷を負ったわぁ。体にも心にも。 私は・・・今はもう傷跡はないけど腹部が結構やばかったらしいわぁ。 めぐは・・・見ての通りよぉ。当時はもっとひどかったらしいけどぉ。傷は消えたけど声だけは戻らなかったわぁ。 それから私はメイデンに入ったのぉ・・・私達みたいな子を出さないために・・・ 「・・・水銀燈にそんな事があったですか・・・何で今まで話さなかったですか?」 「まぁ、メイデンのメンバーだって同じようなもんでしょう?取り立てて不幸自慢するほどじゃないわぁ。」 水銀燈が剥いたリンゴをシャリっといい音を立てながら食べる。 「・・・さて、私達はそろそろお暇するのだわ。水銀燈、あなたはもう少しいるといいのだわ。」 真紅がJUM達を促して部屋を出て行く。そして、部屋の前に真紅は張り付いた。 「真紅・・・何をしているの?」 そんな真紅に蒼星石が言う。 「ははぁ~ん、分かったですぅ。確かにそれは興味あるですぅ♪」 翠星石も同じように張り付く。すると中から声が聞こえてきた。 「え?仲間をどう思ってるかですってぇ?そうねぇ・・・真紅はあのまま五月蝿い貧乳ねぇ。」 水銀燈の声に真紅が拳を振り合げて中に入ろうとする。 「でもぉ・・・あの子ほど背中を預けられる子いないわぁ・・・翠星石はおばかさんで、蒼星石は少し堅物 だけど、仲間を思いやる気持ちは誰よりも強いわぁ。今日は来なかったけど他のメンバーもとっても いい子ばかりだわぁ・・・ふふ・・・何だか孤児院を思い出しちゃうわぁ・・・だから、今度こそ守るわぁ。」 ドアに張り付いていた真紅と翠星石が離れる。 「ふふっ、無粋だったね。ほら、行こう?」 蒼星石が促す。みんなもそれに続いて病室を後にした。 『水銀燈、JUMさんは?』 「JUM?ふふ、そうねぇ・・・見た感じは頼りなさそうでしょう?でも、あれでいい男なのよぉ?」 『そうなんだ。好きなの?』 めぐの質問に少しだけ、ほんの少しだけ水銀燈は顔を赤くすると言った。 「そうねぇ・・・好きよぉ。きっと・・・」 『ふふ・・・水銀燈は可愛いね。』 すると水銀燈はますます顔を赤くした。 「全く、めぐったら、いつの間に私をからかえる身分になったのかしらぁ?」 水銀燈がめぐのおでこを小突く。めぐは嬉しそうに笑うと少しだけ眠そうにする。 「あら・・・そろそろ眠る?私もお暇しようかしらぁ。」 『うん・・・でも、今日は私が眠るまで側に居て欲しいな。』 水銀燈はその文字を見ると優しく微笑むと椅子に座りめぐの手を握った。 『歌・・・歌って欲しいな。』 「ふふ、まるで子守唄ねぇ・・・いいわよぉ。お休み、めぐ。」 水銀燈はめぐの髪を撫でると、優しい声で歌いだした。 ♪からたちのとげは痛いよ 青い青い針のとげだよ ♪ 「そう、水銀燈にそんな事が。」 一足先に車に戻った真紅たちは雪華綺晶や昼寝から起きた薔薇水晶達に今日のことを話した。 「銀ちゃん・・・何で今まで・・・話してくれなかった・・・んだろう?」 「うゆ・・・雛達水銀燈に信用されてなかったの?」 「水銀燈も水臭いかしら・・・」 落ち込む三人。しかし、翠星石がそれを否定する。 「それはちげーですよ。逆を言えば水銀燈は翠星石達を認めたから話してくれたですよ。 だから、やっぱり今日のことはよかったですよ。」 「そうだね・・・辛い事はあまり話したくないもの。それを水銀燈は話してくれたんだもん。」 蒼星石もそれに同意する。程なくして水銀燈が戻ってきた。その水銀燈に真紅が近づいていく。 「おまたせぇ。あらぁ?真紅どうしーーー」 次の瞬間に真紅は水銀燈に抱きついた。そして、しばらく抱きしめた後離れる。 「え・・・え・・?な、なによぉ?真紅ぅ?」 「何でもないのだわ。ただ、抱きしめたくなっただけだわ。」 真紅はそういうと照れ隠しなのかそっぽを向いて言った。こうして彼女らは少し絆を深めると 再び戦いに赴くのだった。 艦に戻ると巴が報告を入れて来る。 「桜田君、SAIYAから通信が入ってたよ。」 「ああ、つないでくれ。」 通信が繋がる。するとべジータが映し出される。 「JUM、編成が決まったぞ。やはりメイデンは遊撃だな。日本中を飛び回り隙あらば他の地域を 攻撃に出てもらうらしい。」 「ま、そうだろうな。しかしまぁ、随分適当だなぁ。」 「仕方なかろう。とりあえずメイデンの戦力に期待してるってこと・・・!?JUM!早速だぞ。 アリスがセンダイシティを攻めそうらしい!急行してくれ!」 「センダイだな。分かった!それじゃあまたな!」 JUMは通信を閉じると巴に艦内放送を開かせる。 「これよりメイデンはセンダイシティでアリスを迎え撃つ!各員、抜かるなよ!」 こうして、メイデンは新たな戦場へ飛び立っていく。 次回予告 センダイシティを攻めるアリス軍。その指揮隊長は何とJUMの学生時代の教師、梅岡だった。 新型の隊長機を乗りこなし本人は全く意図しない精神攻撃でJUMを苦しめる梅岡。果たして戦いの行方は。 次回、超機動戦記ローゼンガンダム トラウマ 倒すべき敵 打ち倒せ薔薇水晶!
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アイアンメイデン号は、人類のコマンダースキルである。 概要 初回コスト 800(+400毎回)クールダウン 96秒 戦艦【アイアンメイデン号】を召喚する 再度スキルを発動させるとHPを消費して火炎放射を行い、前方の空中ユニットに毎秒210ダメージを与える アイアンメイデン号が墜落した場合、墜落地点の半径8区域の地上ユニット全員に300の防御無視ダメージを与える その際、建造物へのダメージは半減する 解説 アクティブで火炎放射を行い、敵の飛行ユニットを即死させる。敵の飛行部隊を消し去ることができる。 また、墜落時には地上ユニットにもダメージが入るため、役目を終えたメイデン号は、敵のユニットや砲台を狙って墜落させれば多少削ることができる。 その他にも、味方の飛行部隊の少し前を飛ぶようにすれば敵の対空攻撃はメイデン号に集まり、空中ユニットの盾として運用することができる。 後退が出来ないのでシフトで敵陣側に飛ばされると完全に無力化される。 コマンダー撤退後もアクティブは起動できるので、スキル使用不可になるギリギリで使用すると強力。 ソウルフォレストのソウルドラゴンに火炎放射すればほぼ確実にドラゴンを倒すことができる。 敵もメイデン号を使ってきた場合には敵のメイデン号に当たるように火炎放射すると良い。 コメント 愚痴や日記など生産性のないコメントは控えるようにしてください。 ↓アーカイブに重複内容が無いか確認し、考えてから書き込みをしましょう。 アーカイブ1? コメントの際、モラルを尊重した行動をお願いします。 最新の10件を表示しています。 既存コメントに関連したコメントをする場合は、既存コメント文頭の○をクリックし選択した状態でコメントすればツリー化できます。 名前
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ステージに向けて拍手を送る人々にペコッと頭を下げ、軽い足取りで階段を下りる。 フゥ~っと一息つくと同時に緊張も解け、いつもの会話が始まる。 「やったかしらぁ~」 「うん、バッチリとキマったね」 「とーぜんですぅ」 「あら、水銀燈はどこに行ったの?」 「水銀燈のことだから、まーたどこかで隠れてタバコでも吸ってるですよッ」 ステージの興奮も冷めやまない彼女達の会話は弾んでいく。 だが、そこに水銀燈の姿は見えなかった。 ステージの明かりが薄っすらと見える公園の隅に止めたGT-Rのドアに 手を伸ばすめぐの横顔をまぶしいヘッドライトの明かりが照らす。 目を細めながら振り向くと、そこには漆黒の闇から飛び出してきた狼のごとく ZX-10Rがめぐを目指して走ってくると後輪を滑らせて横付けに止まる。 「ちょ~っと話があるんだけどぉ~、イイかしらぁ?」 「手短に話してもらえるなら聞いてもいいわよ…フフッ」 「貴女、このステッカーに見覚えあるでしょぉ~」 水銀燈はZX-10Rのサイドカウルに張られたRozen Maidenのステッカーを 指差しながらも目は軽く余裕めいた笑みを見せるめぐの顔を鋭く見つめている。 「フフッ、どーかな?……あぁ、思い出しわぁ、目の前で転んだ2台が 同じステッカーを貼っていたかな~?」 「貴女、フザけてるのぉ?」 「フザけてはいないわよ、ただね、目の前をバイクでチョロチョロされるの 最高にムカつくの、はっきり言って邪魔よ!!」 「邪魔ぁ~? なぁにソレ? 邪魔かどうか私と勝負しなさい!!」 「勝負? フフ、いいわよ。どうせ転んでケガするのは貴女よ、ニンジャ 乗りのローゼンちゃん…5日後のこの時間に埋立地に来なさい、相手に なってあげるわ」 それだけ言うとめぐはGT-Rの太いエキゾーストノートを残して走り去っていった。 ニンジャに跨る水銀燈は小さくなるGT-Rのテールランプを見つめながら チッと舌打ちすると、ポケットからジョーカーを出す。 ………ちっ、オイルが切れたのぉ? くわえたジョーカーに火を付けようとする水銀燈の横に真っ赤なコルベットが V8エンジンを轟かせながら止まり、窓から手が伸びてくると、水銀燈がくわえた ジョーカーに火を差し出す。 「だぁれ?」 「めぐと同じバンドでドラムをヤッてる者なんだけど…」 「ふ~ん…それでぇ?」 「その単車でめぐとバトるんなら止めたほうがイイぜ、めぐは単車を 憎んでるから事故らされるぞ」 「憎んでるぅ~?」 「あぁ、単車を憎んでる…と言うより恨んでるって感じだな」 水銀燈はジョーカーの煙を深く吸い込みながら小さくボソっと呟くように 喋る男の話に耳を傾けていた。 めぐには3歳年下の妹がいるんだ、薔薇水晶って名前で、たぶんお前と 同じくらいの年だよ。 その薔薇水晶は小さい頃に目の病気で左目が見えないんだけど、 性格は明るくていい子だったんだよ。めぐの後ろをいつも付いて歩いていたよ。 そのせいか車やロックが大好きな子でよぉ、だからオレ達のバンドの練習にも よく顔を出していたんだ。 でも2年前にめぐの目の前で飛び出してきた単車と接触してな……酷かったぜ、 10m近く引きずられて、最後はガードレールに頭ぁ、打ち付けてよ。 命は助かったんだが、今でも意識不明で有栖川総合病院で入院中だよ……。 そんな事があってからめぐは調子にのってる単車を見たら事故らすような 運転をしだしたんだ………。 男の話を聞き終えた水銀燈は複雑な表情になっていたが、それでも金糸雀と ジュンのことを考えると納得はできなかった。 「そんなの私の知ったことじゃないわぁ~!!」 「そうか…めぐの化け物みてぇなGT-Rとどうしてもヤルんなら止めはしねぇけど よぉ、まぁ事故らねぇように頑張るんだな、ローゼンメイデンのギターの姉ちゃん」 男はそう言うとサイドブレーキを解除し2度ほど空吹かしをすると水銀燈に 向って一言付け加えるように言葉を発する。 「めぐは辛くて苦しんでいるってことは覚えておいてほしい」 それだけ言うと男のコルベットはタイヤをきしませながら去っていった。 * 8月26日の有栖川神社でのライブは例年になく大きな盛り上がりをみせて終わった。 しかし、ジュンも真紅も翠星石、蒼星石、金糸雀もこの5日後に起こる水銀燈と めぐとのバトルの事など知るよしもなかった。 ただ、どこから広がったのか3日もすれば湾岸埋立地で毎夜のように集まる スピードとエンジン音に憑依された亡者どもの間ではブルーRと呼ばれるモンスター GT-Rと、この湾岸埋立地で行われているゼロヨンでは無敗の水銀燈が操る通称ローゼン、 またはローゼンガールと呼ばれ出したZX-10Rとのバトルの噂でもちきりになっていた。 その話は日を追うごとに大きくなり、8月最後の日には、いつも以上の走り屋、 それを取り巻く人々と車、単車の列で沿道は埋め尽くされていた。 「来た!! ローゼンのニンジャだ!!」 「凄ぇ、フルチューンしてんじゃねぇ?ローゼンのニンジャ、以前と音が違うぜ。」 水銀燈のZX-10Rが湾岸埋立地に表れると沿道につめかけた人々からドヨメキが沸き起こる。 ギャラリーの一人が言ったように水銀燈のZX-10Rはマフラー、キャリパー、 は もちろんのことボアアップによる排気量アップ、さらにファンネルをむき出しにし、 よりハイパワーを手に入れた水銀燈のZX-10Rニンジャのポテンシャルはファンネル仕様により ワークスマシンに近いほどの動力性能を秘め、その最高出力は230馬力を超えていた。 「凄ぇな、このニンジャ。まっすぐ走らせるの大変だろ?」 「あ~ら、誰かと思ったらenjuのドラムをヤッてる人ねぇ~、貴方も見に 来たのぉ? enjuってバンドはヒマなのぉ~? フフフッ」 「まぁ、そー噛み付くなよ。今夜はうちのボーカルが走るんだ。それに前に 言ったようにヤバイと思ったらバトルは降りたほうがイイぜぇ」 「ご忠告ありがたく聞いておくわぁ~フフ」 男は水銀燈のZX-10Rをもう一度よく見直すと独り言のように呟く。 「おまえはどうして走るんだ?」 「どうしてぇ? 簡単よ、仲間を2人も事故らせたブルーRとかってフザケタ車を ブチ抜くためよ」 「それは解ってるよ、俺が聞きたいのは、普段から何故そんな化け物みたいな 単車で走ってるのか?ってことだよ。怖くないのか?」 「怖いぃ? そんなこと思ったこともないわ。それにチンタラ走ってると 聴こえないのもぉ」 「聴こえない?」 水銀燈の答えに男は少し首をかしげながら聞き返す。 そんな男の態度に水銀燈はクスッと笑う。 「貴方コルベットに乗っててバンドもヤッてるのに聴こえないのぉ? スピードの中にある最高のフレーズが…私はそれを探してるのよぉ」 ………スピードの中にあるフレーズ? 「クッククク、そうか、スピードの中のフレーズか…ハッハハハ、なるほどなぁ~」 水銀燈の言葉を聞くと男は納得した表情で笑い出した。 「なぁに、イヤな感じ~。私はけっこう本気で………!?」 クククッと小さく笑い続ける男に苦い顔つきで言う水銀燈の言葉は 途中で途切れ、後ろを振り向く。 そんな水銀燈に男も今まで見せていた笑いの表情は消えていく。 太く地を這うようなエンジン音を轟かせながらコンビナートの灯りに照らされた めぐのGT-Rが表れたからだ。 「おぉ、ブルーRが来たぜぇ~!!」 「ブルーRとローゼンガールのバトルが始まるぞォー!!」 今夜の主役がそろった湾岸埋立地にこれから始まるバトルを期待する声が 大きく広がる。 そんな歓声に混じり水銀燈は噛殺すような声をノドの奥から絞り出す。 「めぐぅ~、ここで決着を付けてあげるわぁ~」 フロントガラス越しに感じる水銀燈の刺すような視線にめぐはパッシングで答える。 ………さぁ、パーティの始まりよ、ローゼンちゃん♡ 最愛の妹を廃人にしたバイクを憎むめぐと、信じられる大切な仲間を キズ付けられた水銀燈のバトルは今、この瞬間から始まろうとしていた。 水銀燈とめぐを取り囲むように沸くギャラリーの中から一人の男が 飛び出してくる。 GT-Rのヘッドライトに浮き出たスキンヘッド、そして耳には無数のピアス をした男は、この湾岸埋立地エリアに集まる走り屋達を取り仕切っている UDOという名の走り屋チームのリーダーである。 「おいおい、勝手にバトル始めんなよ。モノには順序ってーのがあるんだよ、 今回のバトルはオレが仕切らせてもらうからよッ、それでイイかい?」 「なんだってイイわぁ、説明ならさっさと済ませてくれないぃ?」 「OK、今からバトルの説明するからよぉ、2人ともよ~く聞いてくれよ」 ローゼン、またはローゼンガールと呼ばれる水銀燈とブルーRと呼ばれるめぐ、 この2人のバトルは普段の倍以上のギャラリーをひきつけた。 この盛り上がりをさらに大きなものにしようと男は30分ほど前から 某巨大掲示板に実況スレをたて、数組の友好関係にある走り屋たちと 水銀燈とめぐのバトルを追いかけながらスカイプを経由し全国に実況する計画を 立てていたのだ。 そのため、スカイプで繋がっている走り屋たちはすでに事故、渋滞、警察の有無を 探るためにバトルを行う高速道路を走っている最中だと男から教えられる。 「なぁに、そんな事するのぉ?見世物みたいでイヤな感じぃ~」 「そう?まぁ、負けるのを実況されるのは惨めね……クスッ」 「クッ…惨めに実況されるのは貴女よぉ~めぇぐゥゥ」 今にも水銀燈の腕がGT-Rのドアミラーをヘシ折る雰囲気を感じたのか、 男は水銀燈とGT-Rの間に体を入れる。 「おいおい、ここで熱くなんなよッ、オレの説明が終わるまではクールに 行こうぜ? じゃ、説明すんぞ」 水銀燈とめぐの顔を見ながら男はバトルの説明を続ける。 今、2人がいる場所から5分ほど走ると高速の入り口がある、その入り口を 抜けた瞬間からバトル開始。 ゴールは30分ほど高速を走ったところにある有栖川パーキングを200mほど 過ぎた有栖川大橋に早くたどり着いたほうの勝利だと早口で説明し終えると、 水銀燈もめぐもニヤリと笑う。 「簡単ね、先行したまま抜かれなきゃイイだけの話ね」 「私相手に先行できると思ってるのぉ~?おめでたいわねぇ~フフッ」 「おいおい、だからバトルは高速入ってからだぜ! イイか、オレは後ろ から付いて実況するからなッ、一般道でのバトルは禁止だぜ!!」 男はそう言うとギャラリーに向かって水銀燈とめぐに説明したのと同じ話をする。 「おぉ、高速のバトルかよ~!!」 「ゼロヨンで決着だったらあっけないもんなッ、あの2台なら9秒で 勝負が決まってしまうからな」 「ゴールは有栖川大橋かよ、凄ェ。オレ、先に行ってるわ」 今夜のバトルを期待しているギャラリーの中から歓声に近いドヨメキが広がると、 その興奮の感覚は水銀燈にも感染したのか武者震いにも似た振るえが全身を 包み込んでいく。 そして2台のモンスターマシンは多くの視線が追う中で静かに走り出すと、 高速入り口に向かった。 「おい、お前ら、聞こえてるか? いまローゼンとブルーRが高速に向かったぞ」 「あぁ、聞こえてるっすよ、俺等は適当に流してるからローゼンとブルーRを 見たら実況します」 ノートパソコンからスカイプで繋がった走り屋たちは助手席に座り、 ヘッドセットで話しながらバトルの行方を実況しだした。 高速の入り口までめぐは水銀燈の後ろを一定の速度で着いていく。 極限まで高められたブースト圧にROMチューンを施されたエンジンの振動を 感じながら、ダッシュボードに置いてある薔薇水晶の写真をチラッと見る。 ………スピードが上がると風の中から歌が聴こえてきそうになるよ ………私もめぐ姉ちゃんみたいに歌えるかな? ………きっと風の中にはステキな歌があるんだね そんな薔薇水晶の言葉を思い出しためぐは大きく深呼吸をすると 目の前には高速入り口が見えていた。 ………さぁ、踊りましょう 水銀燈は機械からはじき出される高速チケットをライダースーツの胸元に入れると、 隣のレーンから同じようにチケットを取るめぐを見ながら冷たい笑みをこぼす。 めぐも同じような笑みを浮かべると、2人の視線は真夜中のアスファルトの上で 激しく交差する。 そして、高速の入り口を抜けたと同時に水銀燈はギアをつなぐと素早く手首を回す。 (8)へ戻る/長編SS保管庫へ/(10)へ続く